30歳のあなたに…|映画『おとなり』
こんなあなたに見てほしい
- いつの間にか30歳。だんだんと仕事にも慣れてきたけど、今の日々を繰り返した先って何が残るんだろう、という不安がぬぐえない。
- やりたいこと、好きなことはあるはずなのに、行動に移せない自分に焦りを感じる。
- リアリスティックなふりをしているけど、実は運命の恋にあこがれている。
- 人が少なめの落ち着いた喫茶店が大好き。
【感想キーワード】
- ゆったり
- ちょっと前向き
- 胸キュン
【この作品が好きな人は好きかも】
あらすじ
あるアパートの隣同士に住む、30歳の男女が主人公です。
顔も知らない隣人との数少ない接点は、互いの穏やかな生活音。
30歳を迎える2人は、自分の歩んできた道、進みたい道に悩みながらも、
だんだんと惹かれあっていきます。
感想
基調音、という言葉が映画の中に出てきます。
風景を音で表現するときによく使われる音。
風の音、雑踏のざわめき…
意識しないと気付かないんだけど、なくなると寂しくなる。
慣れ親しんだ基調音は、心をいやす。
この映画は、全体的にとても静かなんだけど、
実は豊かな音で溢れています。
8ミリフィルムで撮ったような、少しくすんだ感じの映像も
とても相まって、
少し疲れた時に、ほっとしたい時に何度も見ている映画です。
そして…やっぱりおすすめは、
人生のターニングポイントの1つ、30歳というタイミングで
ぜひ見ていただきたいです。
良くも悪くもやるべきことがフォーマット化されている学生時代や、
社会人なりたてで、日々仕事を飲み込むことに必死、という頃とも違う、
この先数十年の長い長い先をどうやって進べきかは
自分以外誰も答えてくれないんだとはっきりと気づき始める、
そして、仕事にやりがいを見出す、結婚する、子供を産む、家庭を守るなど、
同世代の知人・友人たちがどんどん自分の道を選び始めているように見えるのが、
いわゆるアラサーってタイミングなのではないかと思うのです。
そんな中にいる人にこそ、ぜひ見てもらいたいです。
お気に入り度
★★★★★