S&Mシリーズを何作か読んでいる人にだけおすすめする|小説「今はもうない」
森博嗣によるS&Mシリーズのうちの一作。
今回は、犀川はほぼ活躍しない(といいつつ、幕間や終盤にちゃっかりいい味を出しているが)、西之園家の持つ別荘地の隣の別荘で起きた殺人事件。
その別荘に遊びに来ていた紳士と、西之園のお嬢様が中心となって事件の謎に迫っていく。物語はこの紳士の目線から語られる。
この、西之園のお嬢様、いつも以上に鼻持ちならない感じだし、紳士のほうも、どこが紳士やねんと突っ込まずにはいられないほど中身は至ってシンプルにエロいおっさんなのでちょっと気持ち悪い。笑
しかも、これもS&Mシリーズではありがちな、謎解きはちょい強引に終わるので、結構読み通すのが辛かった。
ただ、最後の仕掛けには、これまでS&Mシリーズを読んできた身としてはクスッとなるのでその点があっただけでも救いである。