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ゆる読。

気が向いたときに小説やらの感想を残すブログ。ほっこり系、ミステリが主。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

犀川&萌絵の大学生活と成長を楽しむ|小説『私的詩的ジャック』

森博嗣による、 大学助教授犀川と大学生萌絵が謎解きに挑むS&Mシリーズの第4作。 ※以下、軽くネタバレを含む。 大学を舞台にした密室での連続殺人に、萌絵のスーパー好奇心で首を突っ込み、萌絵からの情報で犀川が半ば安楽椅子探偵のように謎を解いていく。 …

十組十色の暮らし模様|小説「三人暮らし」

20代女性同士が同居を始めたり、 独立した娘2人が転がり込んだり、 たまたま神社で知り合った人を自宅へ呼んだり、 いろんな組み合わせとシチュエーションの三人暮らしが描かれる短編集。 期待しすぎず干渉しすぎず、無理のない範囲で互いに支え合うような、…

ままならない愛の形|小説「殺戮にいたる病」

物語は、連続猟奇殺人犯が逮捕される場面から始まる。 逮捕の現場に居合わせた人物たち-殺人犯蒲生稔、稔の家族である雅子、稔を追っていた警察OB樋口-のそれぞれの視点から、過去に遡って稔が罪を犯しはじめてから現在に至るまでが描かれる。 犯人と、その…

そこにはハワイがつまってる|小説「まぼろしハワイ」

あれだけ蒸し暑くてイライラしてたのに、その気配が過ぎ去ろうとするとなんだか名残惜しくなる、夏。 なんだかその夏らしさを留めておきたくてたまたま目に留まった「まぼろしハワイ」。 タイトルどおり、本当に、あのハワイ独特のゆったりした感じや、風や…

安定感あるミステリ短編集|小説「満願」

米澤穂信さんの短編集は「儚い羊たちの祝宴」に続いて2作目。 恥ずかしながら、たまたま古本屋で見かけるまで知らなかったのだけどなんかしらの文学賞3冠を取ったそうだ。 めちゃくちゃワクワクしながら手に取ってみたのだけど、冒頭の期待値が高すぎたから…