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ゆる読。

気が向いたときに小説やらの感想を残すブログ。ほっこり系、ミステリが主。

アンディとの宝物のような時間を見事にウッディの次の人生へ昇華させた|映画『トイストーリー4』

公開直後、ヤフーレビューが大荒れした、ということだけ小耳に挟んでいたことにより、もし自分もがっかりする内容がどうしよう。。。とずっと二の足を踏んでいた本作。

 

 

 

結論、

 

 

 

 

傑作でした。

 

 

 

 

 

いやもう、声を大にして言いたい。

 

 

 

 

 

トイストーリーは、4を持って結末を迎え、そして新たに始まるのだと。

※以下、ネタバレを含みます。

 

 

 

 

1で、バズの登場により、アンディのお気に入りNo.1の地位から転落するウッディ。バズに嫉妬して、アンディからもそっぽを向かれて、それでもカッコ悪い自分を直視出来なかった。それでもバズとの友情や、例え1番じゃなくても、様々なで子供を幸せにする形があると学んだ。

 

 

2では、ジェシーとの出会いで、おもちゃは子供の成長による別れは絶対に避けられないこと、それでもショーケースに飾られたまま眺められることではなく、ひとりの子供を幸せにすることを選んだ。

 

 

 

そして3では、10年以上共に愛し、愛されてきたアンディは大人になり、ウッディは彼についていくことではなく、仲間と共にボニーという次の子供を幸せにすることを選んだ。

 

 

 

しかしこの3でも、これまでの流れを振り返ってみると、「いつか子供は大きくなる」「大きくなったらおもちゃのことを考える時間はなくなり、おもちゃは不要になる」という運命から逃れたことにはならず、そこはかとない疑問は置き去りになっていた。というかそんな評もあくまで4を見たからそう感じるのであり、3で終わっていてもそれはそれでハンパじゃない逸品であったが、4が作られたことで、更に大きなパラダイムシフトが起きた、いや起き得たのだ、と気づかされた。

 

 

 

 

 

長々と書いてしまったがようやくここから4の話。

 

 

 

 

 

4の、その最も賛否両論(本国では総じて高評価が多いらしいけれど)が巻き起こっているのは、その結末。

 

 

 

 

最後にウッディが選んだのは、仲間と共にボニーの元へ帰るのではなく、ボーと共に、「持ち主」を持たない道だった。

 

 

 

 

 

これまで、ウッディはずっとおもちゃの幸せは子供を幸せにすること、特に「持ち主」である子供を幸せにすることだ、と、自分にも周りのおもちゃにも説いてきたのだから、それを裏切られたと感じるのもわからんでもない。

 

 

しかし!!!!!!やはり私は力強くウッディの決断を応援したい。

 

 

 

 

 

 

遊び相手として選ばれず、ボニーの部屋のクローゼットでウッディがホコリを被っているシーンがあるが、アンディのもとにバズがやってきた時と決定的な違いがある。

 

 

それは、ボニーにとってウッディが、そしてウッディにとってボニーが、特別な存在ではない、ということだ。

 

 

 

持ち主である子供を幸せにすることがおもちゃにとっての1番の幸せだと説けたのは、ウッディがアンディにとって特別であり、ウッディにとっても特別だった。

そんな時間を10何年も持てたこと、そしてそんな特別な時間を、アンディから捨てられるのではなく、「自分自身の判断」で終わらせることができたウッディは、もはや奇跡のように恵まれた存在だ。

 

 

 

そんな特別すぎる宝物のような思い出を持ったウッディは、このままボニーのもとに残っても、そしてボニーの「次」の子供の元でも、アンディとの思い出に執着してしまっていたのではないか。その片鱗は、仲間たちが止めても必死にフォーキーを助け出そうとした時、ボーに言われた一言にも現れていたように思う。

 

 

 

 

「それはボニーのためじゃない、あなた自身のためでしょう。」

 

 

 

 

…きっつー。これはキツい一言です。

 

 

 

 

 

持ち主のお気に入りになることも、そして仲間のリーダーシップをとるというこれまでの成功体験も通用しなくなてしまったウッディが、フォーキーの子守という役割に必死にしがみつこうとしていた様はとても見ていて辛かった。

 

 

 

そんな状況の中、広い世界へ飛び出し、自立的にイキイキと暮らすボーに再び惹かれつつ、ボニーや仲間の元に戻ろうとするウッディ。

 

 

 

しかし、その途中にある出来事が起こる。

 

 

 

それは、誰にも遊んでもらったことのないアンティークおもちゃのギャビーギャビーが、ひとりの子供に見つけてもらえるよう手助けする場面だ。

 

 

 

ウッディたちの助けもあり、無事に女の子と共に去るギャビーギャビー。

 

 

 

 

 

まだ、子供を愛し、愛されたことのないおもちゃたちに、持ち主との出会いの機会を与えること。自分もアンディとの大切な時間を作ったように、今度はたくさんの子供、おもちゃたちにそんな時間を作ってもらうこと。

これは、まさにウッディだからこそ、ほんとうに自分のやりたいこととして見つけることができた道だと思う。

 

 

 

 

そして、ウッディを迎えにやってきたバズの言葉。

 

 

 

「彼女は大丈夫。ボニーは、大丈夫だ。」

 

 

 

 

 

 

くぅーーーー!!!!

 

 

 

 

今回あんまり活躍しなかったバズだがそんなことどうでもいい。

 

 

 

 

これまでずっと、1番側でウッディを見てきたバズ、ウッディが心から信頼する友であるバズにそう言ってもらえたことで、まだ区切りをつけきれなかったウッディの呪縛が解かれたのだ。こんなに重要な仕事が他にあろうか。

 

 

 

 

そして映画の最後の最後、ウッディとバズが呟く言葉も至高。

 

 

 

 

遠ざかるボニー家の車に乗るバズ「無限の彼方へ…」

 

 

 

 

メリーゴーランドから車を見守るウッディ「さあ行くぞ」

 

 

 

 

 

 

 

うぉああぁあぁ!!!!!

 

 

 

 

(涙腺崩壊)

(大地に膝をつく)

(鼻水ズルズル)

(拳を床に叩きつける)

 

 

 

 

…ほぼ放心状態…。。

 

 

 

 

 

 

 

あっ、凄く蛇足かも知れないが、吹替版にチョコプラが起用されていたのは意外と好き。

トイ・ストーリー4 (吹替版)

トイ・ストーリー4 (吹替版)

  • 発売日: 2019/09/27
  • メディア: Prime Video