…あれ？結局向井理ってやっぱかっこよくない？｜映画『小野寺の弟、小野寺の姉』

何というか、すごく地に足がついた作品。

開始20分くらいの、登場人物が大体出揃ったあたりで大方の人が想像するような「たぶんこういう結末だろう」という予想がきれいにそのまま再現されて終わる。

従ってストーリーは非常にシンプルだけど、幼い頃に両親を亡くして育ってきた姉弟同士が互いに思いやりながら生活している様子が伝わってくる。

地味～なストーリーだけど、主演二人の演技がとても良い。

片桐さんの、自分に自信がないんだけど、弟の前ではしっかりしなくちゃ、と見栄を張ったり、仕事先にちょいちょい来るイケメン営業の一言一言に色々期待しちゃったりする感じや、向井さんの、クソイケメンなのに昔の恋愛を引きずってうにうにうじうじしたり、姉に対して遠回しながらもなんだかんだ優しさを見せる感じ。わざとらしくボサボサして、トンボメガネかけて、ダサい部屋着を着ていても、それが浮いてしまわずいい具合にダサ感が出ていてカッコ悪い向井理。とはいえ一周回って何着てもスタイルいい～～、ダサ眼鏡越しに笑うのかわいい～～てなるので結局カッコいい。

他の登場人物にも、悪い人は全然出てこない（無邪気に小野寺姉を傷つけてしまう人たちはいる…）し、食卓に並ぶご飯のメニューも、彼らの日々の暮らしぶりやその日その日の気分を表していてホンワカする。

…色々書いたが、結局向井理かっこいいという結論

あらすじ

両親を早くに亡くしてから、離れることなく2人で一つ屋根の下で暮らしている、40歳のより子(片桐はいり)と33歳の進(向井理)の小野寺姉弟。
過去の失恋がトラウマとなって恋愛に臆病になってしまった進、こだわりが人一倍ある上に生命力が異常に強いより子と、
クセのある姉弟だったがほどよい距離を保ちながら共同生活を送っていた。そんな中、彼らのもとに一通の郵便が誤配達されてくる。
その手紙をきっかけに、姉弟の恋と人生が思わぬ方向へと転がりだしていく。