本当に人間を休む覚悟はあるか|『人間をお休みしてヤギになってみた結果』
こんなあなたに
- 周りの期待とか、仕事とか、役割とかどうでもいい、純粋な好奇心のもとに突っ走りたい
- 「頭のいい変人」が好き
- 将来の夢は、猫か鳥
- リベラルアーツから生み出される新たな知見・世界観に興味がある
(そんなあなたにはこちらもいいかも
⇒「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ
あらすじ
仕事はパッとしないし、彼女に怒られるしで、ダメダメな日々を送る僕。いっそヤギにでもなって人間に特有の「悩む」ことから解放されることはできないだろうか…というわけで本気でやってみました。四足歩行の研究のためにヤギを解剖し、草から栄養をとる装置を開発。医者に止められても脳の刺激実験を繰り返し―。イグノーベル賞を受賞した抱腹絶倒のサイエンス・ドキュメント。(Amazonより)
感想
人間を休んでヤギになってみる。
あーもう人間めんどくさい、ってところから始まっている試みのはずなのですが、そこから「ヤギになる」までの過程は常人には考えられないほどの周到な調査・検証が行われています。
動物になりきるための精神、思考、体躯、消化器官を独学で調べ上げ、その道の専門家にも臆せずぶつかり、自らの肉体で試行錯誤する、その愚直なまでの道のりがあっぱれです。
きっと誰しもが、一度は
「あ、人間休みたい」と思ったことはあるはず。
ですが、この本を読むと「ほんとにその覚悟はあるか?!?!歯ァ食いしばれ!!!」
ズゴオォォン!!!…
と右フックで顎をやられたような気になるようなならないような。
ここまでの壮大な努力(きっとご本人としては努力として認識していないのでしょう)の果てに、得られたものとは…
最後は、個人的には「よかったねトウェイツさん(ほろり)」となりました。
文体は全体的にユーモラスで、私は好きですがちょっと好みがわかれるかも。
ですが翻訳もこなれていて読みやすいです。
お気に入り度
★★★☆☆
感想キーワード
- 破天荒
- 知的好奇心
- ユーモア