幼い頃の宝物、覚えてますか|『誰も知らない小さな国』
こんなあなたに
- 子供の頃、自分だけの秘密基地があった
- 生まれ育った里山の風景を、今でも時折思い出す
- そういえばこの本、昔読んだな。久々に読んでみようかな
- 自分の子供に、読書体験の素晴らしさを伝えたい
あらすじ
こぼしさまの話が伝わる小山は、ぼくのたいせつにしている、ひみつの場所だった。ある夏の日、ぼくはとうとう見た――小川を流れていく赤い運動ぐつの中で、小指ほどしかない小さな人たちが、ぼくに向かって、かわいい手をふっているのを!
日本ではじめての本格的ファンタジーの傑作。(Amazonより)
感想
大きなくくりとしては児童書ですが…、
小さい頃に読んだことがある、というあなたも、
全然知らないというあなたも、
大人にこそ読んで欲しい!と
声を大にして叫びたい!!!
私自身、小学生の頃には何度も読み返していた本ですが、
いつの間にか手に取ることがなくなってしまっていました。
ところが、30歳を超え、
なんだか無性にまた読みたくなって再読。
ストーリーは覚えていたけれど、感動しました。
幼い頃に見つけた自分だけの宝物を、
心の中で大事に大事に育て、
そしてちゃんと大人になった時に、自分の力でその宝物を守るために行動する。
ファンタジーなのにとても地に足がついていて、
だけど、宝物を大事にするっていう心そのものがキラキラと光っていて。
ずいぶんと長いこと忘れていた気がするけれど、
それでもまだ、そのキラキラに心を熱くできる自分に嬉しくなりました。
本を読むことのすばらしさや面白さを、時を超えて教えてくれました。
自分のたからものを見失いかけている大人たちにこそ、ぜひ読んでもらいたい一冊です。
お気に入り度
★★★★★
【感想キーワード】
- ワクワク
- ファンタジック
- ほっこり